「ヤバい経済学」っていう本を読んでて思ったこと。相関のあるデータから原因と結果を特定したような書き方しているけれど、実際に因果ってどうやって特定するのだろうか?(著者は著名な経済学者である。)

統計学の視点から

<相関係数と因果関係> 相関係数から因果関係を確定するには次の5点に留意しましょう。

  1. 関連の時間性:原因は結果の前に存在する。
  2. 関連の密接性:原因が結果と密接に関連する。(量反応関係があると因果関係の可能性が強い)
  3. 関連の特異性:原因が結果の発生に特異的に係わっている。
  4. 関連の普遍性:時期、対象、方法が異なっていても類似した結果が得られる。
  5. 関連の合理性:従来の経験、理論などから考えても矛盾しない説明がつく。

この5点が満たされていれば因果関係はかなり確実性が高いと言えるでしょう。(必ずしも1〜5全てを満たす必要はありません。)

平均と偏差、分散、相関

次もおなじように五つの要件を述べている

>因果関係を求める方法はないのですか?

求める方法はありませんが、判定する方法はあります。

 相関性は、因果関係の有無を判断・提唱するためです。そうでないなら、無意味です。ただ、勘違いされがちなのは、統計的に有意な相関(相関係数とデータ数からt-検定)があれば、因果関係が成立するわけではありません。

 因果関係が成立するには、有意な相関があること、これが大前提です。これを密接性といいます。  その他に、時間性、普遍性、特異性、合理性をすべて満たす必要があります(重松逸造「疫学とは何か」、講談社ブルーバックスのB320)。

 この5要件をすべて満たせば因果関係は成立すると判断します。一つでも欠けていると、因果関係は成立しません。すなわち、有意な相関が無いと、密接性の要件に反するので、因果関係は成立しない、と判定します。すなわち、有意な相関性がなければ、「因果関係は無い」と断言します。それでも、データ数を増やせば、有意になる場合が多いので、主張する人はいませんが。

 5要件の中で、いちばんやっかいなのが、合理性。これは、科学でなく、日常的な経験に基づく判断だからです。例えば、みかんの消費量と風邪の患者数の相関では、合理性以外は、すべて満たすでしょう。しかし、「みかんを食べて風邪になる」というのは、『おかしい』と感じます。これは、経験です。『みかんは冬に食べる、風邪も冬に流行る』というのは、経験に基づく判断です。ひょっとすると、「みかんには、風邪のウィルスかその働きを助けるものがあるのかもしれない」と説明されると、科学的な否定は、困難です。

 5要件でなく、7要件、9要件を提唱する学者もいます。

相関関係と因果関係 - 教えて!goo

哲学、宗教

「例えば、石につまずいて、転んだ」 それを因果関係として捉えるか、それとも自然現象として捉えるか。 (略)... 視点の違いなのです。 ただ問題なのは、その視点の違いがはたしてどこからきているかと言うことなのです。 人間の理性という能力(判断・分別能力)にはカントも言っているように、先験的に「因果律の観念」と「時空の観念」が備わっていると言われています。 「因果律の観念」とは手っ取り早く言えば道理と変容性(必然性)を解明する能力を支えているものです。 それに比べ、「時空の観念」とは場と多様性(偶然性)を解明する能力を支えているものです。 石につまずいて転んだのは必然だという見方に立てば因果関係が問われます。 ところが、石につまずいて転んだのは偶然だ、単なる生命現象に過ぎないとして見なすのなら、それは時空の制約を受けた偶然なる出来事として受理されましょう。 そのように、人間の判断・分別能力(理性)には二つの視点が備わっているのです。

因果関係 - Yahoo!知恵袋

統計学から合理性について言及されていることをふまえると、結局は分析者(観測者)の視点で決定して良いことになるのか。因果関係は多数決や権力で決まるとも言えるだろう。つまり周囲を十分に説得できれば因果関係であると(笑)。


最終更新日: 2008年01月28日(月) / カテゴリー: 学習・教育


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