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ケースに入った腕時計

十数年愛用した自動巻きの腕時計が壊れて、修理代金が高額になりそうだったので、思い切って新しい安価な自動巻きの腕時計を買うことにしました。

買い換えるときの記録として、わたしが腕時計を買うときの選び方をメモ代わりに紹介したいと思います。

はじめに: 買ったものを見せます

「うだうだ選び方はいいからお前の買ったものを教えろ!」という人のために最初に買ったものをお見せします。

色々と悩んで最終的に買ったものが ORIENT(オリエント)の腕時計「RN-AA0007L 」です。

オリエントの腕時計 RN-AA0007L

買った場所は、ポイント還元も考えて Amazon で買いました 。もちろんYahooショッピングや楽天市場をはじめ、ヨドバシカメラやビックカメラでも売っています。

腕時計選びの前提

わたしは腕時計には時間を確認する目的以外に、腕時計の中身に込められた技巧が好きなこともあって、電池で動くクオーツ式は基本的に買いません。

機械式、あるいはオートマチックと呼ばれる 電池不要の自動巻きの腕時計 を選びます。

手巻きと言って自分でゼンマイを巻くタイプは常用するにはちょっと面倒なので腕に装着しているだけで自動的にゼンマイを巻き上げてくれる自動巻きがお気に入りです。

正確な時間を知りメンテナンスの手軽さを重視するなら、電池で動くクオーツのほうが良いです。 光エネルギーを電気に換えて勝手に充電してくれるソーラーというのもありますが、電気で動くのでクオーツ式に分類されます。

クオーツの腕時計も所有していますが値段は1,000円程度のほぼ使い捨てのウォッチです。 最近買ったのは10気圧防水の「シチズン CITIZEN Q&Q」です。

わたしは腕時計のコレクターではないので オールラウンドな製品 を好みます。

選び方

ではいよいよ項目別に選び方を紹介します。

選ぶ時に考えることは次のようなことです。

  • 価格・予算
  • 機能性
  • ベルト・ケースの耐久性
  • 防水性
  • ファッション・デザイン性
  • メーカーの信頼性

もっと細かいスペックで検討を重ねることができますけど、あくまで素人の選び方なので腕時計をよく知る人にとっては「なんじゃこれ」と思われても仕方ありません。

雑誌やネットの知識を少しかじった一般人の選び方ってこんなものなのです。

これからの説明には専門用語も出てきます。

時計の各部の詳しいことは 日本時計協会の「腕時計の各部の名称を教えて」 をご覧ください。

価格・予算

まずは予算を決めます。

今回は 3万円以下 とかなり安い金額設定で話を進めます。

高級機械式腕時計への入門として、自動巻き初心者にもかなり安心な価格帯だと思います。

自動巻きを選ぶなら本当は予算10万円以上は欲しいところですが、3万円以下の製品なら買って失敗したと思ってもおさまりのつく金額です。

1年365日を30,000円で割ると1日あたり82.2円でエントリークラスの自動巻き腕時計が買えるのです。1日ジュース1本以下の値段だと思うと失敗しても納得できます。プレゼントとしても良い価格じゃないでしょうか。

細かい話ですが消費税含めて3万円以内としました。

自動巻きを新品で1万円以下では買えません。いいや、1万円以下のような 安すぎる自動巻き腕時計に手を出しません。

並行輸入品(メーカーが認める正規輸入代理店以外を通じて国内に輸入された商品)で販売店保証(メーカではなくてお店独自の保証)しかないものが多数あります。輸入品がすべて粗悪品ではありませんが、わたしは心配性なもので知名度の高いブランドしか買いません。

3万円の予算で有名海外ブランドの製品は売ってないので、必然的にセイコーをはじめとした国内ブランドから選ぶことになります。 (ほぼオリエントとセイコーの僅かなモデルしかない状況ですけど。。。)

定価が30万円も100万円もするものが中古品で破格の値段で売られていますが保証なしだと修理にものすごくお金がかかります。

3万円という予算だと、最低1年の保証付きで新品腕時計を選びます。

機能性

ゼンマイの動力によって機能する自動巻き腕時計を選ぶので、デジタルの製品は選択肢としてありません。

文字盤は「アナログ」 です。 壁掛けや置き時計でよくある長針、短針、秒針が回るやつです。

文字盤に搭載された針と数字の部分に蛍光塗料がほどこされており光を蓄えておくと暗闇でも時刻がわかるものがあります。 標準で付いているほうが多いので選ぶときは気にしません。 カタログには「ルミブライト」や「夜光付き」「ルミナスライト」などと記載されています。

そして カレンダー(日付)表示付き です。

わたしは長い間日付の付いている腕時計を使っていることもあって、日を確認するときに腕を見る癖がついています。 カレンダー機能がない腕時計を身に着けているときに日付を確認しようとして無かったときはイラッとします(笑)

曜日はあっても良いのですが日本語表記はダサいと思っているので、曜日付きの場合は英語表記のカレンダーにします。 曜日の無いほうがデザイン的にすっきりしているので不要です。

重量もやや気になる ところですが身につけているうちに慣れてきますので気にしません。

肩こりしない体質なので気にせずに済んでいます。 自動巻き腕時計を初体験したときは腕が重かったのは今でも覚えています。

機械式の時計は部品が沢山入っていることもあってクオーツ式よりも重たいです。 150g以上になるとずっしりしており、装着した初めは違和感があります。 スマホ1台分くらいの重さがあります。

ベルト・ケースの耐久性

「ストラップ」「ブレスレット」「ベルト」「バンド」と呼ばれる、腕に装着する部分の素材を決めます。

汗、水、ホコリなどの汚れ、そして繰り返しの脱着に耐えられるのは 金属製の「メタルバンド」 です。 スチール、ステンレス、チタンがあります。艶有りでかっこいいのはステンレスです。 メタルバンドは流水で汚れを簡単に落とせて、常にピカピカに光っているのも高級感を醸し出してくれます。細かい傷は付きますが遠目にはわかりませんし、ピカピカのステンレスは高価な時計に見えます。

金属アレルギーの方は、ごめんなさい。あきらめてくださいとは言えませんので「ナイロン」「ラバー」「革(レザー)」から選んでください。耐久性やメンテナンス性では劣りますが、汚れがひどかったり千切れてしまっても交換することができます。

ケース(文字盤を囲む部分)は、これもメタルバンドとの相性を考えるとメタルになります。

そして文字盤を覆っている透明のカバーである風防と呼ぶ ガラスには傷つきにくい「サファイアガラス」 です。

「ミネラルガラス」「無機ガラス」という普通のガラスもあるのですが、これは簡単に傷ついたり割れたりしやすい種類のガラスです。

普通のガラスに強化処理を施したセイコーの「ハードレックス」というのがありますのでセイコーのハードレックスは選択肢に入ります。

風防のガラスはかなり安価の製品であったり意図した設計でないかぎり「プラスチック」は使用されないのでカタログに「xxxガラス」とガラスの名前がついていれば大丈夫かと思います。

防水性

私は寝る時以外はほぼ常に身に着けており、冬場は1週間に1回程度風呂場で洗います。 夏場は毎日汗を流すために洗います。石鹸を泡立ててやさしく洗います。

雨、水仕事、風呂、そしてプールや海での遊びなど年中の使用に耐えられるのは 「10気圧」以上 です。10BAR や 20BAR と表記があります。

海に潜らないのでダイバーズウォッチに見られる 100m 防水だとか 500m 防水は不要です。

防水時計の種類とその用途には 5気圧で水泳OKと書いてありますが、 水仕事などで水道の蛇口から直接時計に水がかかる機会を考えると絶対に10気圧以上が安心です。

シチズンの情報サイトには プールで使える?防水スマートウオッチ、コネクテッドウオッチの性能 に詳しく書かれており、プール使用の防水性能は10気圧以上とされています。(飛び込みは不可)

ただ、10気圧以上となると腕時計のデザインとしてスポーツスタイルのダイバーズが主流になります。

ファッション・デザイン性

フォーマル、カジュアルどちらにも適したデザインのものを選びます。

スーツでも作業着でもジャージにも合わせやすいデザインを選びます。

色はメタルバンドと合わせてケースもメタル系なので必然的にシルバー色 になります。

文字盤(ダイヤルカラー)はできれば白色 です。(文字盤は文字板とも表記されます)

黒色は腕の雰囲気が重たくなるので 濃い色だとネイビー/紺色 にします。

そして文字盤には 算用数字が部分的に入ったものにするとカジュアルな感じが出ます 。 棒型(バー インデックスと呼ぶもの)は無機的な感じでフォーマル色がかなり強くなります。 棒型の目盛りはハッキリ言っておっさん感が半端ないです。

カジュアルさを高めるには、ダイバーズやスポーツウォッチにして、ベゼル(文字盤の外周にある部品)に算用数字が刻まれているものがおすすめです。

メーカー・ブランドの信頼性

ここで言う、メーカー・ブランドとは機械式腕時計の 駆動部を作っている会社 のことです。

ゼンマイや歯車が組み合わされた時計の命と言える駆動部をムーブメントと呼ぶのですが、信頼性の高いムーブメントはスイス製か日本製なのです。

スイス製だと ETA(エタ - スウォッチのグループ会社) です。

日本製は MIYOTA (シチズンのグループ会社)セイコーオリエントスター(あるはオリエント) でしょうか。

スイスのETA(エタ)は聞いたことがないと思いますけれど、これはムーブメントを専門に作っている会社なので名前が広く世に知られる機会がほとんどないからです。 しかし、この ETA のムーブメントを採用しているのが高級腕時計の海外ブランドたちです。

wikipedia のETAのページによると 、ブライトリング、フランクミュラー、ロンジン、オメガ、タグ・ホイヤーといった錚々たる顔ぶれです。

ムーブメントで腕時計を選ぶのは素人には難しくたいして興味も無いので、とにかく聞いたことのある名前のブランドから選びます。

ちなみにインターネットの通販サイトで怪しい日本語表記のある製品を見たことがありませんか?

わたしはそのような製品は買いません。満足いくスペックであっても、後のメンテナンスを考えると聞いたことのないブランドは選びません。

また世の中にはニセモノ時計があります。外観はそっくりなので見分け方る方法は職人でないとできません。

「カタログに書いてある日差精度よりも大幅に時刻が狂う」だとか「重さが軽すぎる(機械式が実はクオーツなので軽くなる)」といった、変だなと思ったときは販売元やメーカーに問い合わせましょう。

日本時計協会の 「ニセモノ(偽物・模倣品)の時計に注意」 もご覧ください。


3万円以下で選べる俺の自動巻き腕時計はこれだ!

ということで以上の選び方で要件を満たしている時計をピックアップして紹介します。

インターネットの通販サイトで買えます。輸入品は扱いません。 定価は予算3万円をオーバーしていますが通販では3万円以下で買えます。

メンズ/男性用の腕時計です。

文字盤の色をホワイトあるいはネイビーに限定しているので選択肢は少ないです。黒の文字盤もありならもっと種類が豊富です。

ORIENT CONTEMPORARY RN-AC0E02S

ORIENT CONTEMPORARY RN-AC0E02S

シンプルで好印象。ブルーの針が特徴でスーツにも普段着にも合う時計。

ただこれで山登りはできない。しないけど。

ORIENT SPORTS RN-AA0007L

ORIENT SPORTS RN-AA0007L

見た目はダイバーズウォッチだが本物のダイバーズウォッチほど高い性能はない。

あくまでレジャー用途の水遊びなら耐えられる製品。 20気圧防水なので水に潜った時に、針が太くて見やすいことを考えて作られたというのがわかる。

ベゼルに算用数字が入っていることでカジュアルな雰囲気があり、文字盤のネイビー色が落ち着いた印象を与えている。

ベゼルがメタルカラーで文字盤がホワイトだったら即これに決めていた。

SEIKO セイコーセレクション SARV001

SEIKO セイコーセレクション SARV001

The SEIKO という感じのおっさんな見た目が私は苦手。

物は悪くないが、あまりにもフォーマルな外観はNG。

日常生活において家庭的な雰囲気やスポーティーさを一切排除した生活を送っているならこれでもあり。どんなやつやねん。

SEIKO セイコーセレクション SCVE049

SEIKO セイコーセレクション SCVE049

私としては「ナシ」の腕時計ですが、世の中にはこんな製品もあるんだよという意味で紹介しておきます。

上で紹介した SARV001 を遊び心を持ってデザインした感じ。あるいはムーブメントマニア向け。

文字盤のシースルーは初めてメカニカル腕時計を見たときはかっこいいと思いがちだが、針が8時~10時台にかかったときに視認性を邪魔するため実用には不向きである。

洒落で自動巻腕時計を持っていることを自慢したければ買っても良い。インテリア時計。

比較表

ORIENT/オリエントの腕時計
 RN-AC0E02SRN-AA0007L
  RN-AC0E02S RN-AA0007L
ブランドORIENT CONTEMPORARYORIENT SPORTS
型番 RN-AC0E02S RN-AA0007L
定価28,000円+税34,000円+税
実売価格(2020年5月現在)約20,000円+税約22,000円+税
駆動方式自動巻き(手巻付)自動巻き(手巻付)
カレンダー日付日付・曜日
重量125g(カタログ記載なし)
バンド材質ステンレススチールステンレススチール
ガラス材質無機ガラス無機ガラス
防水10気圧20気圧
夜光なしあり
SEIKO/セイコーの腕時計
 SARV001SCVE049
  SARV001 SCVE049
ブランドセイコーセレクションセイコーセレクション
型番 SARV001 SCVE049
定価25,000円+税28,000円+税
実売価格(2020年5月現在)約19,000円+税約22,000円+税
駆動方式自動巻き(手巻付)自動巻き(手巻付)
カレンダー日付・曜日なし
重量166g(カタログ記載なし)
バンド材質ステンレスステンレス
ガラス材質ハードレックスハードレックス
防水10気圧10気圧
夜光ありあり

補足: ベルト調整サービス

通販で買うとベルトの調整は自分で行うか、時計店に依頼することになります。

通販ではお店がベルト調整サービスを行っているのなら、注文時に「ベルトを閉じたときに何センチくらいに調整してください」とお願いします。

当然のことですが腕の外周は人によって異なるのでベルトの長さも異なります。 私はすでにフィットしている腕時計があるのでその長さを指定します。 初めてメタルブレスを購入されるなら実店舗で調整してもらうことをおすすめします。 時計本体の購入はネットの通販サイトが安いです。

きつきつはダメです。ゆるいんだけどクルクル回りはしないです。人差し指一本が入る隙間と言われています。 私は夏場に着る薄い長袖インナーシャツのうえから装着してぴったりフィットする感じです。

通販で調整サービスが不可なら店頭に持っていきます。ベルトの調整料金は相場1,000円〜2,000円くらいだと思います。

自分で調整する器具は持っていません。時計マニアじゃないので今後も買わないと思います。

おわりに:自動巻きのメリット

「電池切れを気にしなくて良い」。この1点に尽きます。

あくまで私が感じるメリットですけれど、いつ電池が切れるか心配不要なのは心強い味方となります。

クオーツに比べて時間の精度が低いとか、自動巻きもゼンマイが切れたりして止まることがあるじゃないかと指摘はありますが、そんなデメリットを上回ります。

機械式時計独特の時刻のズレは「こいつはだいたい1週間に2分くらい遅れるな」といった感覚がつかめてきて個性を持つようになります。

動力(ゼンマイの力)を維持させるために長時間身につけるので愛着がわきます。

秒単位で精度を求める人は絶対にクオーツ式にしてください。

おわり。


最終更新日: 2020年05月26日(火) / カテゴリー: その他