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『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』 という映画を観ました。

この作品を選んだ理由は『 このミステリーがすごい!2022年版 』の館ミステリー座談会のなかで、今村昌弘さん が本作の名前を出して 知念実希人さん が「とてもいい本格ミステリー映画」とおっしゃていたので興味をもちました。

作品のあらすじ

この物語は探偵ブノワ・ブランが主人公の映画です。

ある日、ミステリー作家のハーラン・スロンビーがナイフで首を切って死亡します。 スロンビーの死亡は警察の捜査では自殺とされたものの、探偵ブランは匿名の人物から依頼を受けたことで、自殺にみせかけた他殺の方向で調査を進めます。

探偵ブランはハーランの家族に聞き取りを行うのですが、家族たちは嘘をつきます。 そんななか、ハーランの専属看護師であるマルタ・カブレラはハーランの死につながる事故を起こしてしまったことを告白します。

マルタの自白によって犯人はマルタに間違いないと思われるなか、スロンビー一家が嘘をつく理由にもハーランを殺す動機が見えます。 さらにハーランは財産のすべてをマルタに相続すると遺言を残したこともあり、ますますマルタの容疑が強くなります。

ハーランを殺したのは本当にマルタなのか?ハーランは自殺したはずではなかったのか? 探偵ブランの手腕が光るミステリーです。

感想

ミステリー作家のハーラン・スロンビーが自分の死について看護師のマルタ・カブレラを守るために仕組んだことが裏目となり、探偵ブランがマルタに疑いをかけはじめたことから、わたしはマルタが犯人で物語が進むだろうと考えました。 刑事コロンボや古畑任三郎のように倒叙ミステリーとしての展開が待っているだろうと予想しました。

途中で、ハーランの家族たちにもハーランを邪魔者扱いする動機は十分あったので、誰が犯人でもおかしくないと思うようになりました。

遺産相続がからんだ話なのでハーランが死ぬことで最も得をするのは誰かを考えましたが、結局、犯人は想像した人物と異なったので私の推理ははずれました。

倒叙ミステリーのようで別の展開が待っていたので予想を裏切る素晴らしい出来だと思います。

テンポ良くあっという間に話が進んでいき、それだけ目の離せない引き込まれる作りです。推理要素も本格的でとても満足いくものでした。

舞台は本格ミステリーによくある重厚感のある館で起こっているので、名探偵ポワロやシャーロック・ホームズのようにシリアスな雰囲気が出ていますが、コミカルな場面もあり、くすりとさせられて気軽に楽しめる作品でした。

おわりに

わたしはこの映画から、まだまだ楽しめる謎解きがあることを学びました。

わたしはどちらかと言うと名作とか評価の高い推理小説を読んだり映画を観ることが多く、秀逸な謎解きのロジックやトリックはほとんど体験しているんじゃないかと心のどこかで思っています。しかしこの作品はわたしに新しい本格ミステリー体験をもたらすのに十分だったように思います。映像作品だったことも評価が高い理由です。

この作品に出会ったのが 『 このミステリーがすごい!2022年版 』 だったので、やっぱり専門誌であったり最新の情報も追いかけていこうと思いました。

ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密(字幕版) (2019)
満足度(最大星5つ)
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最終更新日: 2021年12月30日(木) / カテゴリー: 推理小説・映画