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映画 容疑者Xの献身

『容疑者Xの献身』という映画 を観ました。

鑑賞のきっかけは覚えていませんが、たしかテレビで放映されたのを観たのが初めだったと思います。 その後、原作の小説を読み、もう一度映画も視聴しました。

作品のあらすじ

この物語は天才物理学者の湯川学(ゆかわ まなぶ)が殺人事件の謎を解明する物語です。

湯川は女性刑事の内海(うつみ)から殺人事件の相談を受けて、犯人として湯川の大学時代の友人である石神(いしがみ)が絡んでいると推理します。

女性刑事の内海(うつみ)が捜査している事件は、富樫(とがし)という男が殺された事件です。 富樫は花岡靖子(はなおか やすこ)の離婚した前夫であり靖子につきまとった挙げ句、靖子の自宅で殺されます。 そこに、靖子の隣人で同じアパートに住む数学教師の石神(いしがみ)が現れます。

石神は靖子に好意を寄せており、靖子の富樫殺しを隠蔽しようと靖子に対してアリバイ工作の指示をしたことから物語は展開していきます。

時系列は次のようになります。

  1. 靖子の殺人(富樫の死)
  2. 石神の登場
  3. 死体(富樫)が発見され警察の捜査が始まる
  4. 刑事が湯川に相談
  5. 湯川の友人である石神の存在が怪しまれる

刑事コロンボや古畑任三郎のように、犯人が最初から明らかにされている「倒叙もの」と呼ばれるミステリです。犯行過程のすべてが明らかにされているわけではありませんが、部分的に隠された推理要素が素晴らしい作品です。

YouTube で予告編動画を観る ことができます。

感想

わたしがこの映画で、いちばん心に残ったところは、ミステリなのに最後に泣けるところです。

ミステリには犯人の動機として”情愛”がよく採用されますけれど、この作品は純粋なものとされる愛情が汚らわしいものとされる犯罪に転嫁した無念、湯川にとって友人である石神が犯罪に関与した無念、このふたつのくやしさが重なることが心にグッときました。

石神が靖子を必死で守ろうとした姿は映像作品だからこそ視聴者に訴えやすいのかもしれませんし、役者の演技力が私の心を動かしたと思います。

もうひとつ。

完全犯罪を目論んだ石神のアリバイ工作も、推理要素として目から鱗が落ちる展開が印象的でした。 この作品を見るまで類似のトリック作品を読んだり観たりしたことがなかったことも驚きを増幅させていると思います。今まで知らなかったトリックに出会うことが新しいミステリ作品に出会う醍醐味ですよね。

湯川が石神をどのように追い詰めていくのかも見どころです。 追い詰めるといっても過激な手法ではなくて、湯川は石神の友人ということもあって穏やかに真相に迫っていきます。 これは「倒叙もの」のおもしろさだと思います。

おわりに

わたしはこの映画を観てから、原作者である東野圭吾さんの作品に興味を持つようになりました。 この 『容疑者Xの献身』の原作となった小説 まで買いましたし、テレビで放映された実写版だと『 麒麟の翼 』『 真夏の方程式 』『 眠りの森 』も録画して何度か観ました。

これからも東野圭吾作品を読んだり観たりしたいと思います。

この作品を知らなければホントに一度は観てください! 誰かを好きになったことがある。そんなあなたのためのミステリです。

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最終更新日: 2020年05月20日(水) / カテゴリー: 推理小説・映画