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9人の翻訳家 囚われたベストセラー 』という映画を観ました。

鑑賞のきっかけは Amazon Prime Video の”この作品を観た人はこんな作品も観ています”に表示されたことです。

フランス映画で原題は『 Les traducteurs 』と「翻訳者」を意味します。

作品のあらすじ

世界同時発売を予定されたベストセラー小説の翻訳作業にともない9人の翻訳家が集められる。

翻訳原稿の漏洩を防ぐため、出版社社長アングストロームは翻訳家達を外界から隔離した施設で作業を行わせていた。 しかし、アングストロームの意に反して極秘のはずだった原稿の冒頭10ページがインターネットに流出してしまう。 さらにアングストローム宛に、原稿を流出させた犯人から身代金の要求メールが届く。

アングストロームは翻訳家達の内部犯行とまで推測し犯人探しを始めるが、新たに続きのページが流出してしまう。

さて、犯人は誰なのか?原稿はどうやって流出したのか?最後まで目が離せないミステリー映画です。

感想

素晴らしいプロットです。

  • 外界から隔離された環境で事件が起こる。
  • 連続で事件が起こる。
  • 疑わしい人物が複数人いる。

といった具合に本格ミステリーの王道で満足できるものでした。

途中で時系列が前後するシーンがあるので、そこを見落とさなければ展開が混乱することはないです。

9人の翻訳家と出版社社長そして書店店主と主要な登場人物が多いですが、それぞれに個性があり人物も見分けやすかったです。犯人と疑われる翻訳家はそれぞれに犯行の動機となりそうな背景があるので最後まで目が離せません。

推理要素については、密室からの情報漏洩という抜群の設定だったのでトリックへの期待も大きかったです。 しかし残念ながら原稿をネットに流出させた方法や犯人から社長にメールを送った具体的な方法が解説されなかったのが惜しまれます。(私が見落としただけかもしれないが、2度鑑賞したので見落としてるとは思わないのですが。。。)インターネットを使っているので何かしら時限装置を使ったと想像がつくので目を瞑っています。

犯人が原稿を入手できた方法については、推理要素として抜け目なく満足しました。犯行動機もストーリーを支える要素として納得できました。

推理を楽しむという観点だと、作中の手掛かりは少ない気がするので犯人を当て推量しても当たらなさそうです。 同じく動機の推理についても前段の展開から推察するのも極めて困難だと思いました。なので動機から犯人を推理することも難しいと思います。

映画なので視聴者に考えさせる時間を与える必要は無いですし、丁寧に手掛かりを出して推理する時間を設けると、それはそれで悠長でつまらなくなる可能性大でしょう。 というわけで、一気に観ることをおすすめします。

おわりに

わたしはこの映画を2回観ました。犯人がわかっていても細かい描写や設定を振り返るのに、楽しんで観ることができました。

この映画を観る前に観ていたミステリー映画『 ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密 』が私の大好きなタイプの本格ミステリー映画だったので、そちらと比較すると『9人の翻訳家』はややインパクトに欠けましたが、この作品の出来栄えを否定するものではありません。

9人の翻訳家 囚われたベストセラー(字幕版) (2019)
満足度(最大星5つ)
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本作以外のミステリー小説や映画・ドラマ作品の感想文も書いています。 「推理小説・映画」の一覧ページ からご覧ください。

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最終更新日: 2022年06月18日(土) / カテゴリー: 推理小説・映画