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映画 真夏の方程式

『真夏の方程式』 という映画を観ました。2回目です。 同名の推理小説が映像化された作品です。

初めはテレビで放映されたのを観たのですが、 『容疑者Xの献身』の感想 を書いた時に東野圭吾作品がまた見たくなったので U-NEXT で視聴しました。

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作品のあらすじ

この物語は天才物理学者の湯川学(ゆかわ まなぶ)が主人公の物語です。

玻璃ヶ浦(はりがうら)の海底鉱物資源の開発計画の説明会に招かれた湯川は、「緑岩荘」という旅館に滞在することになります。

湯川が玻璃ヶ浦に宿泊した翌日に港近くの堤防で男性の変死体が発見されます。死体で発見された男は湯川と同時期に緑岩荘に宿泊したもう一人の客でした。

湯川は変死体事件をきっかけに、緑岩荘を経営する一家がそれぞれに秘密を抱えていると推察します。

事件は、事故なのか殺人なのか?湯川がその真相に迫ります。

YouTube で予告編動画を観る ことができます。

感想

わたしがこの映画で、いちばん心に残ったところは、”子供嫌い”の湯川が緑岩荘で出会った少年に心を寄せる展開です。

少年は緑岩荘を経営する一家の親戚で、家庭の事情から夏休みを緑岩荘で過ごすことになり湯川と出会います。

少年は緑岩荘の目前に広がる玻璃ヶ浦沖の美しい海底を見たことが無いと言います。 湯川は少年の願いを叶えるべく、物理学者としての能力を使って少年と二人で海底を見ることに成功します。

湯川が科学者として合理的に問題を解決する手段を子供に体験させる場面が、子供に現実を知らしめる手段として感心しました。

なぜなら、大人が子供に対して直接的に答えを出すのではなく、大人が自力で解決する姿を見せることーー近道がないことを示すことが自発的な人を育てるために良いように思ったからです。

わたしのこれまでの経験から、先達が初学者に対して体系的な模範を示し、そして初学者は模範を踏襲して自分なりに工夫して問題を解決していくことが物事を発展させる過程として理にかなっているように思います。 学校での教師と生徒、会社での上司と部下の教育においても同様です。

以前 読了した小説『幻夏』 でも少年の夏休みの体験を描いているので、私はこうした大人と少年のストーリーに心を打たれやすいのかもしれません。

推理要素については多くを語ることはしません。ミステリ作品ではありますが探偵小説とは違う、人間の欲求について描いたミステリです。 もちろん変死体の事件についてもしっかり合理的な解決が提示されます。

おわりに

本作は推理ものとして事件を取り巻く人間模様と織り交ぜて「知ったうえで自分で選択する」ことが視聴者へのメッセージとなっています。(わたしはそのように受け取りました。)

本作を深く読み込めば、成否や善悪ではなく 選択によって折り合いをつける ことで社会が発展してきたことや、他者との関係性を新たに築くことができるということを学べるのではないでしょうか。

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最終更新日: 2020年05月27日(水) / カテゴリー: 推理小説・映画