
重要
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本記事では DELL ノートパソコン のシリーズ別の特徴を紹介します。
DELL のノートパソコンは製品の特長でシリーズが分かれています。2025年6月時点で5つの製品カテゴリがあります。
- Dell (デル)
- Dell Pro (デル プロ)
- Dell Pro Max (デル プロ マックス)
- Alienware (エイリアンウェア)
- Chromebook (クロームブック)
括弧()内は日本語での読み方。正式名称は英字表記。
このうち Chromebook は用途が特殊なので本記事では紹介しません。
ゲーミングブランド Alienware を除いて、通常のノートパソコンは 2025年1月に Dell ブランドとして新しい3つの製品ラインとなりました 。 2025年6月時点では以前の製品ラインも残っていますが、将来的には新しい製品ラインに統合される見込みです。
新旧の製品ラインを統合すると以下のようになります。
- Dell (旧称 XPS、 Inspiron)
- Dell Pro (旧称 Latitude、Rugged)
- Dell Pro Max (旧称 Precision)
- Alienware (変更なし)
- Chromebook (変更なし)
2024年2月まで存在した Vostro (ボストロ) というブランドは廃止され Inspiron シリーズ に統合されました。
- Dell VostroをInspironに統合 - Dell 日本 公式サイトの発表
- デルのVostroが終了。 - PC Watch のニュース
ブランド比較表
ブランドを価格、性能、用途で比較します。
性能と用途については私個人の経験にもとづく評価です。 この記事を書いている時点で私は自宅で Lenovo の ThinkBook 14 Gen4 AMD (※)を使用中でして、この製品スペックを中間の位置づけとして良し悪しを判断する目安にしています。
(※)比較製品が他社製ではありますが、どのメーカーであってもCPUやメモリなど同じ仕様の部品を搭載していれば性能の違いはほとんど無いので比較することができます。
価格と性能
価格と性能の評価を「低」「中」「高」の3段階に分けてます。
シリーズ | 価格 | 予算 | 性能 |
---|---|---|---|
Dell | 低~高 | 6~25万円 | 低~高 |
Dell Pro | 低~高 | 10~26万円 | 中~高 |
Dell Pro Max | 高 | 22~26万円 | 高 |
Alienware | 高 | 15~52万円 | 高 |
価格は2025年6月現在。
性能の「中」判定となるスペックの目安は以下の通りです。
- CPU: AMD Ryzen 5 7000ブランド または Intel Core i5 13世代
- メモリ: 16GB
- SSD: 512GB
業務用途
新しい製品ラインでは「Dell Pro」「Dell Pro Max」が適しています。 厳密にいうと「Dell」の性能上位モデルでも、ここに書いた用途の処理能力を持ち合わせています。
業務内容の違いは、パソコンにかかる負荷の違いとして認識してください。
評価を「◎=最適」「○=適性がある」「△=適性があまりない」「☓=不適」の4段階に分けています。
ブランド | RAW画像・映像編集 | 科学技術計算 | ソフトウェア開発 | 2D,3Dグラフィック制作 | ライブ動画配信 |
---|---|---|---|---|---|
Dell | △ | △ | △ | △ | △ |
Dell Pro | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
Dell Pro Max | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
Alienware | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
ブランド | プレゼン資料作成 | データ入力 | ビデオ会議 | 写真・動画視聴 |
---|---|---|---|---|
Dell | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
Dell Pro | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
Dell Pro Max | ○ | △ | ○ | ○ |
Alienware | ○ | △ | ○ | ○ |
家庭向け・ゲーム用途
家庭向けに位置づけられるのは「Dell」。ゲーミング向けは「Alienware」です。
評価を「◎=最適」「○=適性がある」「△=適性があまりない」「☓=不適」の4段階に分けています。
ブランド | 動画視聴 | ブラウジング | 写真加工 | 年賀状作成 | チラシ作成 |
---|---|---|---|---|---|
Dell | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
Dell Pro | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
Dell Pro Max | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
Alienware | ○ | ○ | ○ | △ | △ |
ブランド | 家計簿 | 3Dゲーム | ビデオ通話 | ライブゲーム実況 |
---|---|---|---|---|
Dell | ◎ | ☓ | ○ | ☓ |
Dell Pro | ○ | ☓ | ○ | △ |
Dell Pro Max | △ | △ | ○ | △ |
Alienware | △ | ◎ | ○ | ◎ |
シリーズ別解説 - 2025年以降の製品ライン
ここからはシリーズ個別に特長や用途を解説します。
上の比較表で示したことを、やや詳しく説明しています。
予備知識 - Dell ブランドの3つの階層
2025年1月に刷新された Dell ブランドは Premium、 Plus、 Base の3つに細分化されます。
Base の上位機種が Plus。Plus の上位機種が Premium という関係です。
このあとの説明でも3つの階層が出てきますので、製品選択のうえで必ず理解しておきましょう。

画像引用元: https://www.dell.com/ja-jp/blog/ai-pc_ces2025/
Dell | Dell Pro | Dell Pro Max | |
---|---|---|---|
用途・対象者 | 趣味や学校、小規模事業など軽作業全般 | 業務として高度な管理やプロフェッショナルな生産性が求められる現場 | クリエイターなど専門性の高い分野 |
Premium | モビリティとデザインを重視しながら高性能を保証 | ||
Plus | 素材や製造品質が向上。顧客のニーズに合うようにカスタマイズ可能 | ||
Base | シリーズの基準となるコストと性能のバランスが取れたもの |
Dell (学校、 エンターテインメント、仕事)

Base
- 動画視聴やショッピングなど単一の作業を楽しむ家庭向け
- 学校課題の文書作成、プレゼン資料作成にも対応
- 選択を間違わなければ初めてのノートパソコンとしても通用する
- 15型、16型が主流で据え置き利用が想定されている
- 価格が低いからと飛びついてしまわないように注意する
Plus
- 日常や仕事でも性能不足を心配することがなく使えるシリーズ
- 持ち運びにも適した14型が主流
- AI 処理を効率的に行える NPU が内蔵されている
- プログラミング、動画編集、イラストレーションなどクリエイティブワークにも適応する
- 3Dゲームには不向き
Premium
- いわゆる「フラグシップモデル」で Dell シリーズのなかでも最上位の最薄・最軽量・パワフルな機種
- SOHOや個人利用で最高性能を手に入れたい人向け
- 画面サイズは14型と16型のみ
- 3Dゲームはできなくないが、ゲーム重視なら Alienware を推奨
Dell Pro (ITプロフェッショナル)

数十台のノートパソコンを管理し高度なセキュリティを求める組織向け。
Base
- オフィスワーク全般(資料作成、ビデオ会議など)に楽々対応。オフィスソフトも快適動作。
- 業務での AI 活用をサポートする NPU 搭載
- 13型、14型も種類が多く携帯性の高いモデルが多数ある
- 本体の堅牢性・耐久性もあり、持ち運びの多い職種でも安心
Plus
- 長時間持続するバッテリー
- アルミニウムを使ったボディでさらに耐久性アップ
- 高い能力を有するプロセッサーを搭載
Premium
- 13型、14型のみで、携帯性(モバイルワークや出張先での業務)を重視したモデルのみ展開
- プロセッサは Intel Core Ultra シリーズのみなので、AI処理専用の NPU とグラフィック(GPU)部分に強みあり
- Wi-Fi 7 標準装備
Dell Pro Max (クリエイター、サイエンティスト、エンジニア)

個人、法人問わずハイスペックを求める研究開発者やクリエイター、エンジニアら、常時パソコンをフルに使うパワーユーザー向け。
Base
- 先端のプロセッサ(内臓のCPU,NPU,GPU)を搭載している
- 3Dゲームは不向き
- 14型、16型のみ
- 3台以上のディスプレイの接続も対応。例: Dell Pro Max 14 MC14250 の場合、サポートされている外部モニター(コンピューターの内部ディスプレイはオン)は3台 (※)
(※) マルチ ディスプレイ サポート マトリックス / Dell Pro Max 14 MC14250 オーナーズ マニュアル
Plus
- 2025年6月時点で未発表
Premium
- 2025年6月時点で未発表
Alienware (ゲーミング)

- 最新3Dゲームを高画質で遊ぶためのパソコン
- 性能としてはゲーム以外にも映像編集やイラスト・音楽制作など大容量のデータとグラフィック処理に向いている
- ゲーム専用機は発熱が大きく、冷却ファンが回りやすく、本体からの音がうるさくなりがち
- 頻繁な持ち運びには不向き
- 画面サイズは16インチが主流
- 価格は高い。2025年6月時点での購入予算は15〜47万円
【代表的なモデル】Alienware 18 Area-51
シリーズ別解説 - 従来の製品ライン
2025年6月時点で残っている従来の製品シリーズの特長や用途を解説します。
XPS (家庭・ビジネス・クリエイター)
- ハイスペックで持ち運びを考えた軽量製品が主流
- 家でオンラインショップを楽しむ程度から、写真、グラフィック デザイン制作などクリエイティブワークにも対応した幅広い製品がそろっている
- Windows Pro や Intel Evo などビジネス用途のスペックにも対応
- 価格は高め。2025年6月時点での購入予算は23~26万円
【代表的なモデル】XPS 14 (モデル: 9440)
Inspiron (家庭・スモールビジネス)
- 家庭およびスモールビジネス向けのシリーズ
- 家庭用途では据え置き型で使うことを想定されている
- YouTubeを見たり、軽いゲームをやったり大画面が望ましいカジュアルな利用に向く
- 価格の高いものはクリエイティブワークも可能
- 画面サイズが14インチと15インチが主流
- ビジネス向けには書類作成やデータ入力業務向けのスペックが中心
- 価格が高ければ高性能CPUや大容量RAMが搭載されており、価格と性能のバランスが取れている
- 画面サイズは14インチと15インチが主流なので据え置き型利用を想定している
- 価格は幅広い。2025年6月時点での購入予算は8〜14万円
Latitude (ビジネス)
- 持ち運びにも対応するビジネス向けシリーズ
- 数十台以上のパソコンを一括で管理しなければならない組織向き
- 企業の情報システム専任の担当者が製品を選ぶ必要あり
- 価格が高い理由は高度なセキュリティ機能のため
- 高性能と言える製品は一部であるため、業務の要求に応じたスペックから選択しないと価格に見合う快適さは得られない
- 画面サイズが13~14インチが主流
- 価格は幅広い。2025年6月時点での購入予算は11〜31万円
Inspiron と比較されることも多いので 『 DELL Latitude と Inspiron の違い・比較 』 ページも参考にご覧ください。
【代表的なモデル】Latitude 3450 ノートパソコン
Precision (ワークステーション)
- 高性能が求められなおかつ携帯性も備えたモバイル ワークステーション
- 映像編集や図面の制作などグラフィック性能を重視
- AIなど大量の科学技術計算やプログラムのコンパイルなどマルチタスクの性能にも優れている
- 3Dゲームに対応する十分な性能はあるもののゲーム向きではない
- 高いセキュリティやマシンの管理機能が必要とされるビジネス用途も問題なし
- 趣味であってもハイスペックを要するクリエイティブワークにも最適
- 画面サイズは15インチが主流
- 価格は高い。2025年6月時点での購入予算は23〜48万円
【代表的なモデル】Precision 3590
Rugged
アウトドア利用の特殊製品なので評価対象外。
Chromebook
教育機関向けの製品なので評価対象外。
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